波形の周波数成分の大きさ,すなわちスペクトルを求めることをスペクトル解析という.波形のフーリエ解析によってスペクトルを求める方法がノンパラメットリックな方法としてよく知られ,周期波形の場合にはそのスペクトルは線スペクトルになり,無周期波形の場合には連続スペクトルとなる.フーリエ係数の絶対値を振幅スペクトル,その二乗をパワースペクトルといい,連続スペクトルの場合には単位周波数当たりのスペクトル密度が定義される.高速にフーリエ変換するFFT(fast fourier transform)アルゴリズムがあり,これを用いた解析器としてFFTアナライザがある.また,パラメトリックの方法としては,自己回帰モデルを用いた最大エントロピー法があり,ユールウォカー法とバーグ法が知られている.