放射性崩壊によって放出される放射線のエネルギーが物質内で熱に変わって生じる発熱のこと.原子炉では核分裂生成物の崩壊の際にベータ線やガンマ線が放出され,そのエネルギーが周囲の物質で熱に変わる.崩壊熱により停止後も発熱があるので,それを確実に除去することが安全確保上重要である.崩壊熱の大きさは原子炉の運転時間や停止後の時間に依存するが,停止後1時間でも定格出力の約1.3%,24時間で約0.5%にものぼる.