高速増殖炉の冷却材として使用されるナトリウムは(使用温度域,200℃~550℃)化学的に活性であり,空気と化学反応を起こす.このため,液体ナトリウムを内包する原子炉機器の自由液面を化学的に不活性なガスで覆う必要があり,通常,アルゴンガスが用いられる.カバーガス系は,このアルゴンガスを取扱う設備であり,ガスの供給・排気,圧力の制御,ナトリウムミスト・ベーパのトラップ,燃料の破損検出,放射能の減衰などの機能を持つ.