ボイラを構成する熱交換器の一つ.ボイラ燃焼ガスにより,蒸発器出口の,①湿り蒸気(ドラム型ボイラの場合またはウォータセパレータを主管系に有する貫流ボイラの場合),②過熱蒸気(ウォータセパレータを主管系に有せぬ貫流ボイラの場合または超臨界圧変圧運転ボイラの臨界点以下での部分負荷運転の場合),または,③単相超臨界圧蒸気(超臨界圧ボイラの超臨界圧運転時)を蒸気タービン入口に適した温度まで蒸気を過熱する.ボイラの熱交換器の中では最も厳しい温度条件にさらされる.高温腐食防止の観点から300℃が一般的な都市ごみ燃焼ボイラの過熱器から600℃が実用化されようとしている最新鋭の超々臨界圧ボイラまで広い温度範囲にわたった設計が行われている.鋼管材料も使用温度に応じて低合金鋼よりステンレス鋼まで使用されている.