平均有効圧

mean effective pressure

 一気筒の一サイクル当たりの仕事を行程容積で割った値であり,エンジンの大小によらずに出力性能を比較するうえで重要である.仕事として理論仕事,図示仕事,正味仕事のいずれを使うかに応じて,理論平均有効圧,図示平均有効圧,正味平均有効圧のそれぞれが定義される.正味平均有効圧をPeMPa,行程容積をVsl,回転速度をnrpm,シリンダ数をzとすれば,エンジン出力NkWは,NPeVszn/60.現在のエンジンの正味平均有効圧は,自動車用ガソリンエンジンでは1.5MPa以上に,また船舶用大型ディーゼルエンジンでは2MPa以上に到達している.