ピストンスラップ

piston-slap

 レシプロエンジンにおいてピストンがシリンダ壁に衝突する現象.主軸の回転に伴いピストン側圧が作用する方向が変化し,ピストンはシリンダ内を左右に移動する.これにピストンのピンまわりの動きが加わり,ピストンはシリンダ壁面に何度も衝突しながら上下運動をしている.この衝突のうち燃焼上死点の直後に発生するものが最も激しく,大きな振動・騒音の原因の一つと考えられている.これを緩和するために,ピストンすきまを小さくし,スカート部からシリンダに接触させ,かつ樽(たる)型側面とすることなどが採用されている.