希釈トンネル

dilution tunnel

 エンジンの排気を清浄な空気で希釈したのち成分分析を行うCVS法において使用される.希釈トンネル内では強い乱流状態をつくって排気を空気とすばやく混合させ,濃度と温度を急速に低下させる.そのため,排気が大気に放出する状態に近い条件で試料を採取でき,サンプリング系内での試料の吸着や成分間の反応を軽減できる.特に,ディーゼル機関から排出される微粒子は大気中で凝縮する成分を含んでいるため,ディーゼル微粒子の測定には欠かせないものである.アメリカFederal registerや,我が国の新型自動車の審査基準ではサンプル法,補集法,仕様・寸法などが細かく規定されている.排ガスの一部を収集するミニトンネルも大型エンジンでは使われる.