エアフローメータ

air flow meter

 燃料噴射式ガソリンエンジンにおいて,燃料噴射量を計算するために吸入空気量を検知する必要がある.エアフローメータはこの空気量を計測するもので,吸気圧力から推定するシステムに比べて検出精度が高いのが特長であるが,吸気抵抗の原因となるために高出力を得るには不利という欠点も持つ.吸気量に応じて変化するメジャリングプレート位置を検出する機械式のものと,可動部を持たない電気式のものに大別できる.後者には流速に比例したパルスを発生するカルマン渦式と,熱線流速計の原理を応用したホットワイヤ,ホットフィルム式のものがある.ガソリンエンジンの場合,アイドル状態と最高出力発生点との空気量は50倍以上の開きがあり,それ以上のダイナミックレンジを満足しつつ吸気抵抗の小さいエアフローメータが要求されている.また,排ガス浄化に三元触媒を使用するシステムでは空燃比の精密な制御が要求されるので,高い検出精度が要求される.