流動床ボイラともいう.流動層燃焼を利用した石炭だきボイラである.燃焼中の流動層の中に蒸発管を設置すると,これまで熱貫流のネックになっていたガス側の熱伝達率が飛躍的に上昇することと,層内の燃焼負荷率が3MW/m3程度と油だきボイラ並に高いことから,非常に高い体積利用率が達成される.さらに流動媒体に石灰石やドロマイトを使うことにより,炉内脱硫が実現できる.火格子燃焼は小型ボイラにしか適合せず,微粉炭燃焼は高コストで,炭種融通性に乏しいので,一般の石炭だきボイラにはこの形式が向いている.