高温あるいは高速気流にさらされる壁面の一部に設けた孔,段違いスロットや多孔質壁から境界層内に冷却用液体を流出させ,表面を冷却流膜で覆い保護することをいう.この冷却作用は流出液体の潜熱や顕熱による熱吸収,壁面からの流出による熱伝達であり,冷却効果は流出流体の種類,流量,流出口の幅などにより異なる.与えられた主流温度T∞,と冷却流体の供給温度Tcの条件下で,断熱壁温度Tawを知ることが重要になるので,無次元表示としての膜冷却効率εは次式で定義される.\[\varepsilon = \left( {{T_\infty } - {T_{aw}}} \right)/\left( {{T_\infty } - {T_c}} \right)\]