対流熱伝達において,伝熱面の単位面積を通して,単位温度差・単位時間当たりに移動する熱量.熱伝達係数と呼ぶこともある.熱伝達率を定義する場合の温度差としては,通常,伝熱面の表面温度と流体温度(混合平均温度あるいは遠方温度)の差を用いるが,沸騰や凝縮熱伝達の場合には,流体の圧力に対応する飽和温度を用いる.熱伝達率は物性値ではなく,流速,流動様式,流体の物性値,伝熱面の形状・寸法・姿勢,温度差などによって変わる.