乾留法,直接液化法,間接液化法がある.乾留法はコークスまたは石炭ガスの副生品としてコールタールを得るもので,油の得率は石炭ガス中の軽油分を含めても15%以下.液化を主目的とするものではない.直接液化法は抽出水添液化法とも呼ばれ,溶剤の存在下で石炭の熱分解を行わせてSRC(溶剤抽出炭)とした上で,高温・高圧下で水素添加を行って,平均分子量200~400の油を得る.間接液化法は合成液化法とも呼ばれ,石炭をいったん高カロリーガスにした上で,ガソリン,軽油,メタノールを合成したり,さらにはメタノールのガソリン転化を行ったりする.