周期的に変動している燃焼.ヘルムホルツ型振動燃焼と音響学的共鳴振動燃焼に大別できる.ヘルムホルツ型振動燃焼では,圧力変動に対して燃焼による熱発生に遅れがあることにより,振動が増幅する.燃焼器の容積や流出管の長さによっては低周波となり,騒音とは無関係となるが,燃焼の安定性のうえでは深刻な問題になることが多い.音響学的共鳴振動燃焼は,燃焼室内の気体が燃焼室の寸法にあった音響学的固有振動で共鳴することによって起こる.騒音の原因となり,場合によっては燃焼器が損傷する.振動燃焼に関する研究は歴史が長く,19世紀末レーリー卿により二重管中の内管で燃焼がある場合(オルガンパイプ型あるいはレーリー型という)の振動の理論解析が行われた.パイプに接続する供給部の形状にもよるが,この場合は音響学的共鳴振動燃焼に分類できる.