この形式の熱交換器は,蒸気原動所・原子力発電所・化学プラント・冷凍機などに従来から広く用いられている.図は固定管板形の一例を示したものである.管内の流体は最初管外流れと対向して流動するが,その後平行流的に流れ,管外流体と熱交換を行う.管外流れはバッフルプレートによって管とできるだけ直交するようにされ,流れのよどみを防ぐようにしている.シェルは管束を包むドラムで,一般には低圧側流体をこのシェル側に流動させるようにすることが多い.シェル側の流動は管内流よりも複雑で,熱伝達や圧力損失は管群の関係式で求めることはできない.バッフルプレートのピッチ,切欠高さの影響,バッフルと管とのすきまの漏れなどを考慮する必要があり,設計を行う場合は,これらの補正が必要である.