過熱

superheating

 ①相Aから相Bへの変化が生じるはずの温度以上に熱せられても,もとの相Aの状態にあることをいう.例:沸点以上の温度でも沸騰しない状態.この限界は加熱面の形状にも関係するが,準安定状態であって,何らかの刺激により急に沸騰を開始する.これを突沸という.②加熱壁面温度\({T_\omega }\)と飽和温度\({T_s }\)との差\(\Delta {T_{{\rm{sat}}}}\left( { = {T_\omega } - {T_s}} \right)\)を過熱度と定義し,伝熱面熱流束を規定する量と考える.③冷凍機の蒸気出口におけるごとく,同一圧力下での飽和温度\(\left( {{T_s}} \right)\)よりも熱せられた状態\(\left(温度 T \right)\)にある場合で,この蒸気を過熱蒸気といい,\(\left( {T - {T_s}} \right)\)を過熱度という.