管内を流れる流体と管壁との間で熱伝達がある場合,温度境界層は図のような発達過程をたどる.いま,温度T0で速度場の発達した流れが,x=0の点から壁温Twで熱伝達を開始すると,流れの進行につれて温度境界層が管壁に沿って発達し,熱伝達開始後ある距離を経て,ついに温度境界層が管内に充満するようになる.それまでの区間を温度助走区間と呼び,以後の温度分布(図のDの部分の形状)は相似となる.