流体トルクコンバータ

fluid torque converter

 ターボ形流体伝動装置の一種でトルクコンバータともいう.原動機で駆動されるポンプ羽根車,負荷を駆動するタービン羽根車,固定の案内羽根(ステータ)から構成される.流体(おもに鉱油)はポンプからタービンを通り,ステータを経てポンプに戻る.ステータの分だけ,入出力軸間にトルク差を生じる.変速特性は,原理的に出力一定であるので,乗用車の自動変速機に広く利用される.入出力軸トルク比が1となる点(クラッチ点)以上の速度範囲では,ステータを空転させ流体継手の特性を持たせることがある.これをトルクコンバータ継手と呼ぶ.