物体からはく離した流れに対する理論の一つである.この理論では,物体のはく離点から下流にのびる二つの流線(自由流線という)によって囲まれる領域(後流)では流体は完全に静止しており,その外側の流れはポテンシャル流れである.後流内の流体を死水という.死水の圧力は一定で主流の圧力に等しく,自由流線に沿う速度は主流の速度に等しい.このような自由流線を伴う流れを不連続流という.不連続流の理論は,流れの中にある物体に働く抵抗力を与えるので,ダランベールの背理を避けることができる.