流れを支配する無次元パラメータがレイノルズ数Reである場合を例にとると,Reが小さいとき層流でも,Reが大きくなると乱流になる.この層流から乱流への遷移過程の初期段階は,Reがある大きさになると層流の中の微小変動がもはや粘性力によって減衰せず増幅を開始するという流れの不安定性によって始まる.一般に,慣性力,遠心力,重力などによる不安定要因と粘性力や表面張力などの復元力との釣合いが破れたとき流れの不安定が生ずる.