圧縮性流体の流れでは,速度が変化すると,圧力も温度も変化する.流れている流体をせき止めたときの温度上昇ΔTを動温度といい,これと区別する場合,流れの温度Tを静温度という.静温度と動温度の和T0=T+ΔTは全温度あるいはよどみ点温度と呼ばれる.定圧比熱cpの完全気体が速度uで流れている場合の全温度はT0=T+u2/(2cp)で与えられる.非圧縮性流体の流れでは,速度の変化に伴って圧力は変化するが,温度は一定に保たれるから,全温度は静温度に等しい.