クヌッセン数

Knudsen number

 一つの分子が周囲の分子と衝突せずに自由に飛行できる平均の距離を平均自由行程といいλで表す.物体の代表長さをLとすると,クヌッセン数Knλ/Lで定義される.Knが0.01以下なら流れを連続体とみなすことができる.Knが0.01以上なら流れを希薄気体として扱わなければならない.pTμを気体の圧力,絶対温度,粘度とすると,\(\lambda = \left( {\mu /p} \right)\sqrt {\pi RT/2} \)となる.ここにRは単位質量当たりの気体定数である.したがってクヌッセン数は圧力に反比例して増大する.Knが0.01以上の流れは,ボルツマン方程式に支配される.