空力中心

aerodynamic center

 流体中を運動する翼,または流れの中に置かれた翼は表面に作用する圧力とせん断応力により力を受けるので,ある軸のまわりに縦揺モーメントが生じる.一般に縦揺モーメントは気流に対する翼の迎え角によって変化するが,特定の軸のまわりの縦揺モーメントは迎え角の大きさに無関係になる.この軸を翼の空力中心という.翼の肉厚を無限に薄いと近似する薄翼理論によれば,空力中心は翼の前縁から弦長の約4分の1の位置にある.