極性流体

polar fluid

 希薄高分子溶液,血液,牛乳などは単一の液体ではなく,多くの微粒子を含んでいる.極性流体には微粒子のスピンの影響で偶応力が現れ,流体の運動を表す基礎方程式に内部角運動量の式が必要になり,新たな物質定数が現れる.電磁場により流動状態を外部から制御できる流体として最近注目されている磁性流体や電気粘性流体は,磁性体や誘電体の微粒子を溶媒中に安定分散させた人工的な極性流体と見なすことができる.現在,電磁場作用下でのそれらのレオロジー特性を極性流体の理論により統一的に表すことが試みられている.