流れの速度ベクトルuの回転rotuを渦度という.これは微小な流体部分(流体粒子という)が自転する角速度の2倍に等しい.接線がその点の渦度ベクトルと平行であるような曲線を渦線,流れの中の一つの閉曲線の各点を通る渦線群によって形成される管を渦管という.無限小断面の渦管をその内部の流体まで含めて渦系という.渦度が層状に分布したものは渦層と呼ばれ,速度の不連続面である.粘性がない流体の二次元流れでは流体粒子の渦度は変化しないが,三次元流れでは渦度は渦糸の伸縮によって変化する.