自由鍛造

free forging

 単純な形状の工具(平つちと金敷)を用いて成形する鍛造方法で,型鍛造と対置される.非常に古い歴史を持ち,日本刀の鍛造では人力によるハンマが,産業革命後はドロップハンマなどの動力ハンマが用いられた.最近では液圧プレスとエアハンマなどにより数百t以下の重量の船舶用クランク軸,原子力容器,発電機ロータなど高度な安全性を求められる大型製品の鍛錬と成形に用いられる.また,型鍛造の素材を作成する円柱の圧縮(据込み加工)や棒材を半径方向に圧下して直径を縮小するスエージング加工も自由鍛造に分類される.