傾斜機能材料

functionally gradient material

 材料の表面と内部に異なった機能を持たせた複数機能を有する材料であり,それぞれの機能を維持しながら,一体化した材料としての健全性を保つために,機能が傾斜している(機能が連続的に変化している)領域を設けている材料.例えば,構造材料であるチタン(Ti)の表面に耐熱性被膜である炭化チタン(TiC)を形成し,両者の中間領域でチタンと炭素の原子比率を連続的に変化させ,チタンから炭化チタンへと構造や熱的な機能を傾斜させたもの.皮膚や歯・骨などのように,生体材料には自然の傾斜機能材料が多く認められる.