溶接金属内で発生する高温割れの一つで,デンドライトの界面や柱状晶の粒界で発生,伝ぱする粒界割れである.凝固割れは溶接金属の凝固の末期にデンドライトの界面や柱状晶の粒界に液膜が存在している状態で外部応力もしくは材料の収縮に伴う応力が負荷され,それらが溶接金属の許容変形能を上まわった場合に生じる.凝固割れの対策としては,①P,Sなど低融点液相皮膜を形成する元素の低減,②溶接入熱の低減,③外部応力を低減できる溶接順序の選択,④δフェライトの生成(オーステナイト系ステンレス鋼)などがある.