焼結体に残留した空げき.結晶内に孤立したものを閉気孔といい,一方焼結体の外部と通じている空げきを開気孔という.一般に焼結の初期には原料粉末の粒子サイズと同程度の空げきが形成され,それらはすべて開気孔である.このような焼結体は焼結フィルタ材料として応用される.焼結の進行とともに,空げきは一部孤立化し閉気孔となるが,まだ開気孔の占める割合は大きい.この状態の焼結体は含油処理を施し無給油軸受として応用される.一般の焼結機械部品は,数%の気孔を含むが,最近の高強度化への要請から,無気孔化が図られている.
図示のように研削砥石の3要素の一つで,砥粒と結合剤との間に存在する空間のこと.気孔は研削で発生する切りくずのチップポケットとしての役目と,砥石と工作物間に研削液の通り道を確保して,研削熱の除去を促進させる機能を有する.