不変量

invariant

 あるテンソルに対し,一つの座標系に関するその成分で表したスカラ量が,座標系のとり方に関して不変の場合,そのスカラ量を元のテンソルの不変量という.例えば任意の直角座標系に関する応力の成分\({\sigma _x},{\sigma _y},{\sigma _z},{\tau _{xy}},{\tau _{yz}},{\tau _{zx}}\)に関し,三つの主応力を定める三次方程式は,成分\({\sigma _{ij}}\)の一,二,三次式を係数として,\[{\sigma ^3} - {I_1}{\sigma ^2} + {I_2}\sigma - {I_3} = 0\]と書かれ,係数I1I2I3を応力の第一,二,三(主)不変量という.これらの組合せから無数の不変量がつくれる.