外力によって変形し平衡状態にある弾性体に微小じょう乱を与えても元の基準変形状態に戻るならば,その平衡状態は安定である.荷重がある臨界値以上になるとその平衡状態は不安定になり,基準変形状態とは独立の別の変形状態が安定になる.この時の臨界荷重が座屈荷重である.一方,臨界荷重に達すると大変形を生じ,耐荷能力を失うこともある.この時の臨界荷重が極限荷重である.座屈荷重は平衡法,エネルギー法,振動法で求められるが,座屈後の安定平衡状態は有限変形理論で取扱われる.