金属材料の延性破壊の一形態であるが,その破面を肉眼で観察すると鈍い灰色に見える繊維状を呈する.この破壊過程においては,引張試験や衝撃試験でのネッキング部で周辺より高い三軸応力状態となって,まず非金属介在物,析出物などに起因するボイドあるいはキャビティが生じる.次に,これらが連結してき裂となって外周部へ向かい,45°のジグザグ状に安定成長する.これは,試験片の形状や応力状態によって巨視的な塑性すべりが拘束されるような条件下で生じる.