接着剤で二つの被着体を接着し被着体に荷重を加え,接着部が破断したときの荷重を接着面積で割った値で定義する.接着強度には接着面の表面粗さ,接着剤層厚さ,接着面圧とその保持時間,表面処理など多くの因子が関係する.一般に接着剤と被着体の力学的性質や幾何学的寸法に大きな差があることが多く,接着剤層の応力分布が一様にならない.このため板の重ね合せ継手や円柱の突合せ継手で測定した接着強度は継手の寸法に依存する場合が多い.接合強度は,はめあいのような機械的接合の強度にも用いられ,接着強度より広い意味に使用される.