すきま腐食

crevice corrosion

 すきまの存在により生ずる激しい局部腐食損傷である.2枚の板を重ねた場合や,ねじ部あるいは腐食生成物のたい積により生じたすきまなど,ある種の環境において激しい腐食が進行する場合があり,原因は通気差電池の形成による.すきま内部における酸素の消費により,酸素が充分存在する外部との間に酸素濃淡電池を形成し,すきま外がカソード,すきま内がアノードになりすきま内で激しい腐食が生ずる.腐食の程度はすきま形状,溶液の種類,物質移動機構,すきま内液性変化,溶液内のオーム降下,材料の化学組成,表面の仕上げなどに依存する.