月面ローバ

moon rover

 月面上を移動・走行するための装置.1970年代にアメリカはアポロ15,16,17号で有人搭乗型のルナローバを,ロシア(旧ソ連)は無人型のルノホートを用いて実際に月面の探査を行った.移動方式としては,レゴリス(月表面を覆う細かい砂状の土壌)に埋もれないよう,また岩場も走行できるように工夫された車輪走行型のものと,多足歩行型のものが研究開発されている.無人で地球から遠隔操縦する形式から,アポロで用いられた有人搭乗型のものまで運用形態はさまざまであるが,地上から遠隔操縦を行うためには,月面の自然環境認識機能と高度な自律機能が大きな技術課題と考えられている.