音波の伝ぱ過程で媒体となる流体中の分子の緩和現象によって音波のエネルギーが吸収され,減衰するものである.空気中では酸素分子の緩和現象による吸収が大きいといわれている.これは酸素分子の並進運動エネルギーが分子内の振動エネルギーに移行する時間と振動エネルギーが並進運動エネルギーに移行する時間の間に差があることから生じるもので,音波の周波数が高くなるとこの影響が大きくなる.また,この現象は空気中に存在する水分子の存在に大きく左右されることが知られている.