均質,等方性の無限媒質中を伝ぱする平面波の任意点の音圧pと粒子速度uの比,すなわち比音響インピーダンスZ0=p/uは位置によらず媒質固有の値となるが,これをその媒質の特性インピーダンスと呼ぶ.特性インピーダンスは一般には複素数であるが,空気の特性インピーダンスは密度ρと音速cの積ρcとなり,これは固有音響抵抗と呼ばれることもある.なお,媒質中を伝ぱする平面進行波の音圧pは媒質中の伝ぱ定数γで表されるが,この伝ぱ定数と特性インピーダンスを知れば,媒質中の音響特性を完全に規定することができる.