オゾンホール

ozone hole

 毎年8月から10月ごろにかけて南極上空でオゾン層内のオゾンが急激に減少する現象.南極上空でオゾン層にぽっかり穴があいたようなこの現象の発生原因には諸説があるが,極地方の冬季に成層圏で現れる極成層圏雲(氷雲)の中にフロンがエアロゾル化して取込まれ,化学反応の連鎖によりフロンからできる塩素酸化物の量が増えるためにオゾンが破壊されるとの説が有力である.1993年には南極オゾン層の3分の2が破壊され,その大きさは北米大陸ほどになったほか,近年,北極や中緯度の温帯などでも紫外線によるオゾン層破壊が進行している.