この方法は細胞などの生体組織の微小な部分の変形能や硬さを評価するために用いられている.先端の内径が数μm程度のガラス管内に細胞全体あるいは細胞膜の一部を吸引し,吸引圧力と細胞の吸引量との関係から細胞の力学的性質を評価するものである.これまで,赤血球,白血球,血小板などの血球細胞や血管内皮細胞,有毛細胞などの膜のせん断弾性係数,粘性係数,破断強度などが計測されている.