生命システムの「生きている状態」を理解するために,生命体の自律性や多様性を関係論的立場から研究する方法論をいう.これはこれまでの自然科学が存在論を基礎としているのとは対照的である.存在論的立場は,生命システムを要素に分解し,その要素の構造と機能の重ね合せで理解する方法論である.これに対し,バイオホロニクスは生命システムと複雑に変化する環境とが共時的に調和的関係を創出する際の普遍的法則性を体系化する学問である.特に調和的関係創出に必要な情報生成の法則性が生命システムに本質的である.