一般に熱傷(火傷)はタンパク質の変性温度(約42℃)よりも高い温度にさらされた皮膚や組織が受ける損傷であるが,変性温度よりもそれほど高い温度ではないにもかかわらず皮膚や組織が損傷を受けて熱傷と同様な症状を示す傷害をいう.変性温度よりもわずかに高い温度でも長時間皮膚や組織がさらされており,何らかの理由で血流が十分でない場合に生じやすいと考えられているが,正確な原因は不明である.傷害の程度は表面よりも深部でひどいことが多い.