組織や細胞の特徴を明らかにするために色素により着色する方法.一般には試料をホルマリンなどで固定し,パラフィンに包埋して薄切した後に行うが,生きたままの状態で行う生体染色もある.染色方法には大別して,構成要素の色素に対する親和性の違いを利用した一般染色(HE染色やEVG染色など)と,生体構成物質と色素との選択的呈色反応や化学反応を利用した組織化学染色がある.また,抗原抗体反応を利用して特異物質に蛍光色素を結合させて検出する抗原抗体染色も行われている.