心臓の自発的な調律機能に障害を有する患者に対し,人工の電気刺激を与えることで適切な拍動リズムを保つための装置.刺激を与える場所や方式により多種多様な製品があり,国際的な分類コードが定められている.植込みは,鎖骨下を切開し,静脈経由で心臓内に電極を挿入固定し,現在20g程度まで小型軽量化された本体を皮下に留置することで行われる.初期の刺激は一定周期であったが,最近は生理状態の変化を検出し,刺激周期を応分に変化させるタイプも多い.本体内のリチウム電池の寿命は,約10年程度である.