う蝕などによって欠損した歯質を機能的かつ形態的に修復するために用いられる材料が,歯科充てん材である.歯科充てん材は物理的,化学的,かつ生物学的な安定性と審美性が長期にわたって要求される.歯科充てん材には,金属材料,高分子材料,セラミック材料,複合材料と種々のものが用いられている.金属材料には金ぱく,歯科用アマルガムなどがあるが,近年は審美性,ならびにアレルギー性の問題点などから使用の頻度は減少している.現在の主流は,グラスアイオノマーセメントと歯科用コンポジットレジンである.