外液と細胞膜で隔離された神経細胞の内外の電位差を膜電位と呼ぶ.定常的な膜電位は-70mV程度で,静止電位と呼ばれる.これは,細胞膜内外のイオン分布と細胞膜のイオン透過性とによって生じる.この膜電位を正方向に変化させ,-50mV程度までに上昇させると,細胞膜のイオン透過性が変化し,膜電位は一瞬にして正の値に到達し,+50mV程度まで上昇した後,再び元の静止電位に戻るという現象が生じる.この1ms程度の時間で生じるパルス状の膜電位変化を活動電位といい,活動電位が発生することを興奮するという.