生命現象に伴う生体と外界との間のエネルギーの出入りや変換をいい,代謝(物質代謝)をエネルギーの面から見たもの.化学的エネルギーに富む食物を摂取し,これを機械的エネルギーに変換して仕事をし,電気的エネルギーに変換して神経の興奮・伝導を行い,熱エネルギーに変換して体温を維持する.食物の化学的エネルギーは中間代謝産物を経てほかのエネルギーに変換され,終末代謝産物として水と二酸化炭素が産生される.1個の生物が生命を維持するのに必要な最小のエネルギー代謝量を基礎代謝という.