確率過程の数値的実行(軌道計算)には,0と1の間に一様に分布した再現性のある乱数が必要となる.このため通常次の方法などで乱数Uを発生させ,これを擬似乱数という.まずcを一定の整数とし\[{I_{n + 1}} = c{I_n}\left( {\bmod m} \right)\]によって正の整数列I1,I2,…を発生させる.modmは,Inをmで除した余りの意味.よって\(0 < {I_n} < m\)となる.\({I_n}/m\)を浮動小数点で計算したものをUとする.この乗算合同法による擬似乱数は\(m - 1\)の周期を持つ.mの値はコンピュータの1語のビット長で決まる.