モンテカルロ法は,対象現象の各素過程において,これに含まれる各現象を乱数を用いてその生起確率に従って選択し,素過程の組合せで生じる各事象の生起確率を求める方法である.この場合,ある素過程でA, B二つの現象が起き,その生起確率をa:b(a+b=1)とすると,1回の試行ではAかBのどちらかが選択され,多数の試行後に初めて両者の確率がa:bとなるが,重み付きモンテカルロ法では,1回の試行でA, Bそれぞれにa, bの重みを与えて両者とも選択するため,低出現確率事象を少ない試行で精度良く求められる.