====== PID制御 ====== ==== PID control ==== {{tag>..c13}}  PID制御の制御動作は,[[13:1010971|比例動作]],[[13:1006912|積分動作]],[[13:1010871|微分動作]]の三つからなる.比例,積分,微分に対応する英語の頭文字をとり,P,I,Dと略記する.PID制御は,アナログ制御とディジタル制御の両方で実現することができる.アナログ制御方式では,PID制御装置の伝達関数\({G_c}\left( s \right)\)を\[{G_c}\left( s \right) = {K_P}\left( {1 + \frac{1}{{{T_I}s}} + {T_D}s} \right)\]で表すとき,操作量(制御装置の出力)は\[u\left( t \right) = {K_P}\left( {e\left( t \right) + \frac{1}{{{T_I}}}\int_{ - \infty }^t {e\left( t \right)dt + {T_D}\frac{{de\left( t \right)}}{{dt}}} } \right)\]となる.上式の第1項が比例動作,第2項が積分動作,第3項が微分動作である.制御動作が比例動作のみのとき[[13:1010968|比例制御]],比例動作と微分動作のとき[[13:1010560|PD制御]],比例動作と積分動作のとき[[13:1010517|PI制御]]という.上式において,\({K_P}\)は[[13:1010966|比例ゲイン]],\({{T_I}}\)は[[13:1006910|積分時間]],\({{T_D}}\)は[[13:1010867|微分時間]]と呼ばれる.実際の調節計では,比例ゲインの代わりに比例帯が用いられることが多い.比例帯は\(1/{K_P}\)に比例した値であり,単位は%で表す.すなわち,比例帯とは,比例動作において,調節計の出力が有効変化幅の0から100%まで変化するのに要する入力の変化幅の割合(%)である.ディジタル制御方式では,PID制御は計算機プログラムによって実現することができる.このため,PID制御の計算式のことをPIDアルゴリズムということが多い. ~~NOCACHE~~