レーザ光を用いて行う加工法の総称で,大別して下図に示す.\[{\rm{レーザ加工}}\left\{ {\begin{array}{*{20}{c}} {{\rm{熱加工}}\left\{ {\begin{array}{*{20}{l}} {\rm{除去加工}}\\ {\rm{接合加工}}\\ {\rm{付着加工}}\\ \begin{array}{l} {\rm{表面改質}}\\ {\rm{変形加工}} \end{array} \end{array}} \right.}\\ {{\rm{変形加工}}\left\{ {\begin{array}{*{20}{c}} {\rm{除去加工}}\\ {\rm{付着加工}}\\ {\rm{表面改質}} \end{array}} \right.} \end{array}} \right.\]熱加工は,レーザ光のエネルギーにより被加工物を所要の温度以上に加熱して行う加工法である.高パワー密度のレーザ光を照射し,融点あるいは沸点以上に加熱し,不要部分を取除く除去加工には,切断,穴あけ,トリミングなどが含まれる.融点以上に加熱し,二つ以上の部材を締結する接合加工には溶接やはんだ付けがある.真空室で高パワー密度のレーザ光を材料に照射し,発生した蒸発物を基板上に成膜するPVDや基板上の粉末や薄板を基板とともに溶融するクラッディングや肉盛は付着加工に入る.表面改質には,金属の高速自己冷却を利用した焼入れやドーピングされた半導体のアニーリングがある.レーザ照射部の熱収縮を利用した変形加工もダイレス加工として期待されている.一方,非熱加工は,短パルス幅,高パワー密度のレーザ光やフォトンエネルギーの大きい紫外レーザ光を照射することにより材料を瞬時に蒸発させるもので,上図の用途がある.耐薬品性の強いテフロンに紫外レーザ光を照射することにより表面を変質させ接着性を向上させる表面改質も期待されている.