生体の神経回路網をモデル化したネットワークで,ニューロンモデルと呼ばれる情報処理要素がネットワーク状に相互に結合したものである.ニューラルネットワークをその結合の形で大別すると,情報が入力側から出力側へ一方向に流れる階層型と,相互結合型に分類されるが,階層型でもループを持つリカレントニューラルネットワークは動的現象の学習に用いられる.ニューラルネットワークは,その生体のニューロンをモデル化したニューロンモデルを通して信号のやりとりを行うことによって,ある種の情報処理を行う.ニューロンユニットへは結合するユニットの出力にそのユニット間の結合の重みをかけた値が入力となる.その入力の総和がユニットの内部状態となり,その内部状態に応じた出力を出し,この出力関数としてはシグモイド関数が用いられることが多い.ニューロンの結合係数の学習則としては,1986年にRumelhartによって提案された誤差逆伝搬則がよく知られている.